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長野県の大町市で100年を超える歴史をもつ老舗酒蔵、薄井商店。
問天の酒は、薄井商店によって醸されています。
「神からいただいた畑で取れる葡萄でつくられる
ロマネ・コンティに匹敵する日本酒を、
水の豊かな黒部ダムのお膝元でつくろう」
という、社長の竹久健さんのブランディングによるものです。
ファーストブランドは「天に問う」で「問天」、
セカンドラベルは「世に問う」で「問世」と名付けられました。
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深みがあり、さまざまな味わいを隠しもつ問天のお酒には、
米、水、それぞれに背景となる物語があります。
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問天を醸す薄井商店がある長野県大町市は、
平安時代、伊勢神宮の荘園でした。
伊勢神宮に供える米をつくっていた土地です。
酒米は粒が揃っていて、かつ一定以上の大きさが適しているとされます。
たとえば兵庫県産山田錦は、2.05mmのふるい目で米選機にかけられています。
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一方、
問天に使われている酒米は、2.2mmのふるい目。
品質へのこだわりを物語る、指標の一つと考えていいでしょう。
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大町市をこんこんと流れる豊かな水と雄大に広がる水田の水温は、
一年を通じて変わることがありません。
水温を変えないために、
広く浅い場所にいったん流して温めていくのも他には見ない方法です。
この豊かな水を使い、深水栽培という方法で収量を制限して、
テロワールのある、酒造りをめざしています。
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大長野県大町市は北アルプスの麓に位置します。
北アルプスに降った雪が何千年もかけて
長野県の天然記念物に指定されている居谷里湿原から湧き出てくるのです。
この水で仕込まれた問天は、独特のまろやかな味わいに仕上がります。
問天は、さまざまな面で、
日本酒の新しいあり方を投げかけています。
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伝統ある真葛焼きの窯元とのコラボレーションで、
毎年ちがう絵柄をほどこした真葛焼きの瓶にお酒を詰めて、
京都の茶事に登場させることで、
日本の文化として伝えようとしているのもその一環です。
それは愛好家を魅了して止まないワインとして知られる
シャトー・ムートンさながらの演出。
雄大な自然、米、水、芸術…
日本がどれほど豊かな宝を今も内包しているか、
十二分に感じとることのできる、貴重な日本酒です。
写真提供:株式会社問天様
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