至宝酒ものがたり
~世界が心酔する、稀有な日本酒を探しに~
日本人の繊細な五感に育まれてきた日本酒。醸造の舞台となる風土、伝統に裏付けられた製法、 そして蔵元の誇りが織り成す至宝酒の物語を、全国各地から厳選してご紹介しましょう。
日本酒の「今」を堪能する
日本酒は連綿たる伝統をもちながら、今もみずみずしい驚きに満ちています。また世界のマーケットから歓迎されるのは、丁寧で繊細な酒づくり、フランス料理にもしっくりくる包容力、新しい飲み方を誕生させる可能性の豊かさゆえでしょう。
地酒の蔵元は全国に点在し、独自の銘柄を小ロットで送り出しています。何百年もの伝統をもつ製法を今に伝えるために新しい飲み方を開発する、地元の天然炭酸水と日本酒を結び付けるといった、レアな話題が数限りなく存在するのも特徴です。
その懐の深さは、どこから生まれるのでしょうか。酒造りは自然の力によるところが大きいため、風土、素材、気候などによって、バリエーションが無限に広がります。それぞれの風土がもつ豊かな可能性が、日本酒の魅力を決定づけているのです
日本酒が、世界の羨望を集める理由
日本の風土は、かけがえのないものです。山麓から湧き出る名水、収穫される酒米、連綿と受け継がれてきた蔵元の技。どれが欠けても「至宝酒」は生まれません。味わいと香りは言うまでもなく、奥深い自然の力を引き出す蔵元の酒造りそのものに「和」の魅力が匂い立つ…だからこそ日本酒は、世界を惹きつけてやまないのでしょう。 さらにそこには真摯な酒造りスピリット、貴重な伝統製法に新しいアイデアを加えるモチベーションが惜しげもなく投入されています。それは言わば、蔵元の魂。蔵元が手塩にかけることで日本酒は「味わえる芸術」の域に達するのです。 ただし、それが次世代にも受け継がれていくかどうかは今、あまりにも未知数です。日本酒という宝物の未来に、もっと光が当たるべき段階に来ているといえるでしょう。
唯一無二の「ジオグラフィカル」な存在に
ワイン選びに産地、ぶどうの種類、醸造年が必須であるように、日本酒も産地の風土、水や米といった素材のプロフィールが重要視されつつあります。クオリティや評価を特定の産地と結びつつける表示「GI=ジオグラフィカル・インディケーション(Geographical Indication)」が進みつつあるのも、そのためです。 価値ある日本酒は、飲む人を惹きつけてやまない物語性を秘めています。日本酒に合う料理、日本酒を応援したくなるような試飲、蔵元を訪ねる旅を、オンラインで、そしてぜひリアルでも堪能してください。
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去る4月23日に、某会社の日本酒の会に富美菊酒蔵(羽根屋)女将さんの羽根さんをZOOMにお招きしてオンライン試飲会を実施しました。今回の参加者は16名(ごめんなさい、全員の写真はプライバシーの関係で載せられません😰)。続きをみる
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こんばんは、食彩アドコムです。3月11日、フジテレビでキャリアを輝かせる女性たちに密着する「7RULES(セブンルール)」という番組があり、岡山県で200年以上の歴史を持つ老舗酒蔵の女性杜氏(辻麻衣子さん)が自身に課した7つのルールを紹介していました。続きをみる